無添加書道 / 書道家 遠藤夕幻 ~ mutenkashodo ~

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【連載】無添加書道について。 5 「硯 - 3」

   愛用の道具2

【連載】無添加書道について。
だいぶ長くなってしまいましたが、5回目で「硯」のシリーズも最後です。


これは、2008年に一人の硯職人さんと出会ったことから始まります。
たった一面の硯が、僕と雄勝町の皆さんとを繋げてくれたのです。


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2011年8月。
震災から半年も経たぬうち、ぼくらは宮城県石巻市雄勝町にいました。
正確に言えば、そこは「かつて雄勝町だった場所」で原型はほとんどありませんでした。

まだまだ路上には瓦礫が山のように積み重なり、痛々しくもそこらじゅうに作りかけの硯が、貝殻なんかと一緒に散らばっているような、そんな状態でした。

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はっきりとは覚えていません。
どれだけの間、言葉を失って立ち尽くしていたのでしょうか。
ぼくは、心のどこかでは「嘘であってほしい」と思い続けていました。やはりブラウン管越しに眺めていただけの被災地と、実際にその現場に自分が立つということは、全く別のことだったのです。

いまさらですが、ぼくらのような津波の被害を直接受けていない人間は・・・・・・
地震に関しても、津波に関しても決して「わかっている」という言葉を使ってはいけないのだと、強く思いました。ぼくらは情報として「知っている」だけです。
それ以上でもなく、それ以下でもない。ただ、それだけのことです。

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雄勝町では、「書と絵を贈るボランティア」と称して、各仮設住宅を回って被災してしまった方々と触れ合いながら、似顔絵を描いて差し上げたり、その人の好きな言葉を書にして差し上げたり、という活動をしてきました。

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ときには、仮説住宅で暮らす子どもたちに書道を教えたり、

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貴重な津波の被災時のお話を聞かせていただきながら、書を書いて差し上げたりしていました。中には、よくよくお話を聞かせてもらうと、最終的には息子さんが津波に流されてしまった話であったり、あと一歩遅ければ津波に流されてしまっていたという、九死に一生の体験談だったりしました。

実際に現地に赴き、このようなお話を聞かせてもらえるだけでも、ぼくらにとっては貴重な経験でした。忘れてはいけないという思いと、忘れてしまったほうが楽であるような辛い現実との矛盾。後世に語り継がなくてはならないという思いとは裏腹に、話すだけでも涙が出てきてしまう恐ろしい記憶との葛藤。

・・・・・・被災地ではさまざまな想いが入り乱れ、その中で皆さんは歯を食いしばりながら、それでも前を向いて明るく生きようとしていました。


そんな想いを皆さんの代わりに筆にのせて、ぼくは書を書いてきました。

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ここに載せた作品は、ごく一部だけですが、皆さんの喜んでくださった笑顔がぼくらのこれからの活力になりました。そして、いろいろな人たちに支えていただけたからこそ、ボランティア活動を実施することができました。ボランティアをさせていただけたこと、光栄でした。本当にありがとうございました。


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そして、ついにぼくは市雄さんとの約束を果たすことができました。
一年前のあの日、「また遊びに行きます」と言ったひと言が、こうして実現できたことは涙が出る程嬉しかったです。偶然にも同じ名前である市雄さん。なんだか自分のおじいちゃんのような、そんな気さえしてきます。

市雄さんの硯を彫る後ろ姿、本当にカッコよかったですよ。
ありがとうね、市雄さん。



ほんの小さな出来事でも、自分が気がついていないだけで、それは物語の始まりなのかもしれません。



人と人との‘繋がり’があったからこそ、今のぼくが在るのです。

そんなご縁や繋がりを経て、今の無添加書道が在るのです。

ぼくは、書道と旅に生かされています。


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洞爺湖夕幻 トボトボ歩く図

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