無添加書道 / 書道家 遠藤夕幻 ~ mutenkashodo ~

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【連載】雄勝硯物語 - 6/ボランティア活動

刻一刻と変わりゆく被災地の現状。
現地に住む方々は、口をそろえて言う。

「まだ未来(さき)のことは、わからない」と。

ただ、わからないなりにも、そこで生きていかねばならない現実がある。
誰かが、明確な“答え”を出してくれるわけでもない。

それでも、未来に進もうと歩み続ける方々を、私は知っている。雄勝町やその周辺の石巻市内で暮らす、あの人たちの笑顔を、私は今でも鮮明に覚えている。

これは、2012年8月に実施した二回目の「絵と書を贈るボランティア」の記録である。


2012年 雄勝町 ボランティア活動 水浜仮設にて

私たちのボランティア活動は、仮設住宅を訪問し、集会所や談話室を借り、一日そこにいる。だいたいは、朝10時~夕方17時頃までいさせてもらい、現地の方々と交流する。


2012年 雄勝町 ボランティア活動 水浜仮設にて2

ドコの仮設住宅にも、このような談話室が設けられ、地域の方々の交流やお茶会、私たちのようなボランティア活動の方々が使うこともある。
中には、全国各地から送られた支援物資やメッセージが保管されたり飾られたりしていた。私たち以外でも、こうやって雄勝を想う人たちが全国にいると思うと嬉しくなる。

2012年 雄勝町 ボランティア活動 森林公園仮設にて

私は、活動中は“好きな言葉”を色紙に書いて差し上げるようにしている。
あくまでも、重要なのは「あなたの好きな言葉を書きます」ということである。

現地の方々のお話を聞かせてもらいながら、その方々の好きな言葉であったり、座右の銘、教訓、心がけなどを教えてもらい、その言葉を色紙に即興で書いていき、書作品として仕上げて(もちろん、落款も押してから)、お贈りするのだ。

やはり本人の好きな言葉だからこそ、嬉しく思ってもらえるのではないか、と思うのだ。東北の地で、私の書いた作品を、家のドコかに飾っておいてもらえるのであれば、私はそれだけで嬉しい。

2012年 雄勝町 ボランティア活動 子どもたちへの書道指導

時には、仮設住宅にいる子ども達に書道の指導をすることもあった。
「僕もわたしも書いてみたーい!」という声に、応えないワケがない。時間に余裕のあるときは、こうして筆を持ってもらい、書の楽しさも知ってもらうのも、ボランティアの一環であった。


ここからさきは、実際に書いて差し上げてきた即興書作品の一部を紹介する。

2012年 雄勝町 ボランティア活動 作品/遠藤夕幻 書 3

2012年 雄勝町 ボランティア活動 作品/遠藤夕幻 書 5

2012年 雄勝町 ボランティア活動 作品/遠藤夕幻 書 4

2012年 雄勝町 ボランティア活動 作品/遠藤夕幻 書 2

2012年 雄勝町 ボランティア活動 作品/遠藤夕幻 書 6

2012年 雄勝町 ボランティア活動 作品/遠藤夕幻 書 

作品一枚一枚に、その人たちのエピソードがあった。
お一人お一人から、直接お話を聞けたことは、本当に良い経験であった。私たちは、「ボランティアに来ている」という意識ではなく、「ボランティアをさせていただいている」「逆にこちらが元気と活力をいただいている」、そう思って活動させていただいた10日間であった。

2011年と12年、2年間のボランティア活動で、合わせて約150~200枚ほどの書作品や似顔絵を仕上げ、現地の方々へ贈ることができた。これも一緒に活動してくれた「絵描き・くどう美樹」氏の協力のもと、2012年のボランティア活動では、雄勝支所のBさんにご尽力をいただき、各仮設住宅への連絡や鍵の開け閉め等の手配を行ってくださったのだ。

雄勝町の方々をはじめとした、100世帯以上の家庭に私やくどう氏の作品が贈れたと思うと、感慨深いものがある。

書道や似顔絵を通じて、私たちは、雄勝町の方々になにかほんの少しでも‘元気’や‘楽しさ’をお分けすることができたのなら、本望である。


そして、この記事の最後に、どうしても紹介したい一枚がある。

2012年 雄勝町 ボランティア活動 作品/遠藤夕幻 書 7

たまたま雄勝町の夏祭り、花火大会の会場で知り合った男の子。

「この子にもなにか作品を書いてあげてほしい・・・」
雄勝町内で顔見知りになり、仲良くなった方からの紹介だった。

津波で両親を亡くし、ひとりぼっちになってしまった少年。その口から出てきた言葉に、思わず私は、声を詰まらせた。

「‘魂’って書いてほしい」

・・・彼から放たれた言葉には、頼りなさと力強さが混在し、どこかに“凄味”が在ったのだ。これからどうすればいいかわからない、という漠然とした不安と、重くのしかかってくるような説得力の在る、不思議な声と言葉だった。

全力で書かせてもらった。
叫び出したくなるような衝動を、“魂”の一文字に込めた。

彼とは、このお祭り以来、会っていない。
それでも、東京に帰ってから何度も彼のことを思い出した。

ドコかで元気にやっているのだろうか。
健やかに、真っ直ぐに、大きくなってくれていればいいな、と思う。
どうか、どうか笑顔でいてほしい、そう願うばかりだ。

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この記事へのコメント

井の頭公園で
三連休のときに少しお話しさせていただいたものです。
私も地震で被災しながら書道をさせていただいています。行政職として鬱と闘いながら書をしたためます。あなたのようになににも属さず自由な発言ができたら今の私の技術は生まれなかったと思うとたくさんの世界を知ってほしいと思いました。嫌いだから ではなく、入ってみて実際はどうなのか広い視野をお持ちになってはいかがですか?
Re: 井の頭公園で
さわこさん>
コメントありがとうございます。

少ししか話せない分、言葉が足らなかったようで、不愉快な思いをさせてしまって、申し訳ありませんでした。井の頭公園の場では、時間的なことや他のお客様との兼ね合いもあり、あまり深くまで話ができない面、言葉を簡単にせざるを得ない状況でして、その点は大変申し訳ありませんでした。

ただ、そもそも私は、このようにお互いの顔を見もせず、画面に向かってとやかく言うのは好きではないので、できれば思うことがあれば、直接会ったときに言っていただきたかったです。

さて、私は国際中国書法国画家協会という会の副会長 兼 招待作家を務めさせていただいており、自分が“良い”と思った会には所属しており、未熟者ながら、そこで勉強させていただいています。さわこさんおっしゃるように広い世界を知ることは、とても重要だと思います。的確なアドバイスとして、真摯に受け止めさせていただきます。

このたびは、コメントをありがとうございました。
どうぞ、さわこさんもお仕事と書道の両立、頑張ってください。^ ^

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洞爺湖夕幻 トボトボ歩く図

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